こんにちは、mizuhoです。
今回は5月31日に発売されたヨシタケシンスケ氏の長編絵本『メメンとモリ』を読んでみたのでご紹介してみたいと思います。
作品紹介
しっかり者の姉のメメンと情熱家の弟のモリによる、「生きるとは?」をテーマにしたお話です。
『メメンとモリとちいさいおさら』メメンとモリときたないゆきだるま』『メメンとモリとつまんないえいが』の3つのストーリーがあり、それぞれ多様な視点から生きることの意味を考えさせてくれます。
ヨシタケさんらしいリズム感のある語り口にやわらかい表現なので、子どもが読んでも面白いと思える作品ですが、大人はより一層考えさせられるような作品です。
それぞれのお話のあらすじ等は公式特設サイトがあるので、こちらから
https://yomeruba.com/feature/ehon/yoshitake-shinsuke/mementomori.html
「ちゃんとしなきゃ…!」で疲れてしまったあなたに読んでほしい
この作品をおすすめしたい人は、ズバリ「ちゃんとしよう!!」と考えすぎて、モヤモヤを抱えて疲れてしまうような真面目な人です。
生きることは予想のつかないことの連続です。全部が自分の計画通りいくことは難しいですし、上手くいかなかったことがあると「自分っていったい何のためにやってきたんだろう…」と思って力が入らなくなる時だってあります。
本作は、決してその悩みを完全解決!とするような作品ではありません。ただ、作者のヨシタケさんらしいユーモアを交えながら、どんな悩みがあったとしても、自分の人生を自分なりに味わいきることができたらいいんじゃない?と、隣に座って話を聞いてくれるような作品だな、と思いました。
人はいつか死んでしまうからこそ、自分で選べることを大切にしたい
タイトルに取り入れられている「memento mori(人は必ず死ぬということを忘れるな)」
人は必ず死んでしまうし、それはいつなのかは誰にもわかりません。そして、生きることの意味はどこにも答えがありません。
でも、人は、何のために生きているかわからなくても、面白いこともつまらないことも自分で選択することができるし、どんな選択をしたって、その人なりに堪能すればいいと、ヨシタケさんらしい表現で語ってくれているような気がします。
もちろん、自分では選ぶことができないこともたくさんありますし、どうしようもないことだってあります。だからこそ、自分が選ぶことができるものは、自分の心に正直になって、謳歌できたらいいな、と思わせてくれる、そんな作品です。
最後に、こちらはメメンがモリに話した終わりに伝えたフレーズ。
色々と考えさせられる部分も多い作品ですが、最終的には、こんなふうに物事をとらえられるといいな、と個人的に思いました。
ぜひ、この機会にご一読を。
メメンとモリ [ ヨシタケシンスケ ]
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